3/18に第96回春・夏センバツ高校野球が開幕されました。
今年23年ぶりに金属バットの規格が大きく変更されたことが注目されています。
これまでの規格の内容と、なぜ導入に至ったかなど説明していきます。
飛ばない金属バットの導入の背景
導入に至った経緯として以下の理由があります。
・打球によるケガ防止
・投手の試合の長期戦によるケガ防止
今から15年ほど前までは、高校球児のけがの内容として肩や肘のケガが多くみられていました。
これは昭和や平成当初、ケガの予防や球数の制限に対しての理解が得られにくく根性論での練習が多かったのではないでしょうか。
近年では様々な情報がたくさん入手することができ、学校や指導者は個々の選手によってトレーニング方法など工夫するようになっています。
その結果として、高校生もトレーニング内容が改善され昔より筋力も上がり飛距離が出るようになりました。
バットの規格変更
引用:NHK
・木製バットから金属バットへ
木製バットは高度も弱いため折れやすく、学生や学校側の経済的負担を減らすために1974年から金属バットの導入が認められました。
打球部を細く肉厚にすることでバットにたわみが生じます。結果トランポリンのような反発力を用いて飛ばすことができていました。
・消音バットの採用
金属バットの甲高い音が近隣住民からの苦情や、審判と捕手の難聴の原因になると問題視され1991年音を抑える消音バットが採用されました。
・金属バットの重量制限
2001年から重さ900g以上のバットが採用されました。
・新規格
打球部の太さ:64㎜以下
金属バットの打球が当たる部分:厚み3㎜→4㎜
重さ900g以上(従来通り)
新規格になることで、バットのへこみが抑えられて飛距離が減退します。
自主トレの注意点
トレーニングの一つとして、試合で使用するバットより重いものを使用してスイング練習を行う方法があります。正しい方法で練習を行い続ければスイングや飛距離に大きく変化が出るといわれています。
頻繁な素振り練習や、腰のねじりのあるトレーニングにより腰への負担が問題視されています。
実戦ではバットと打球が衝突する際には約3トンの衝撃がかかります。バッドの重さ、球のかかる重さなどに耐えれず負傷することが多くみられています。
球児はもちろん、指導者が正しいトレーニング方法を伝えていかなければ故障の原因となってしまいます。
新ルールで変わる高校野球
引用:毎日新聞
・ピッチャー
飛ばない金属バットになったことで、バッターに芯をとらえられなければ飛ばないので変化球の駆け引きではなく思い切ってストレートで勝負しやすくなります。
ストレートで勝負できる頻度が増えれば、変化球に頼りすぎることがなくなり肘を痛めにくくなりますね。
・バッター
従来の金属バットは技術以上に飛びすぎてしまい芯からずれても球は比較的飛ばすことができていました。
またプロ野球では木製バットに変わる為金属バットより飛距離は落ちます。そのギャップに成績不振になる選手もいます。
しっかり踏み込んで、芯を確実に捉える技術を身に着けていくことが将来プロでのギャップを埋める為に重要となります。
・内野手
今まで球速が速すぎて追いつけずに外野手に任せる場面が多くみられます。
これからは外野まで飛ぶ機会が減るため細かいボールさばきができる内野手が活躍できる場が増えるようになります。
小技や状況に応じてすばやく動ける力をあげることが必須となります。
まとめ
近年では選手が投げる球は140km越えの球もみられてきています。飛距離が抑えられることで展開が速いゲームになりピッチャーへの負担を減らしケガを防ぐことも大きな目的ですね。
今後の高校野球の技術力や戦略の変化が楽しみですね。
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